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2006年3月18日 (土)

Into Somewhere

 昨夜は阿佐ヶ谷のJazz Bar スターダストへ行ってきました。
『Breath Less』に音楽を提供してもらい、出演もしてもらった小川高生さんのライブだったのです。久しぶりに会った小川さんは花粉症で苦しんでおりました。花粉症のアルトサックス奏者。気の毒だけどなんだか笑ってしまいました。
 お店のママさんに「月に一度はここでライブをやりなさい」と有無を言わさぬ迫力で迫られておりましたので、来月より第3金曜日は阿佐ヶ谷スターダストに小川さんのサックスの音が響くことになりました。
 スターダストには以前より『Breath Less』のポスターを貼っていただいていて、それが演奏する小川さんのちょうど背後にあって、ポスターの中でブルースハープを吹く筒井くんと小川さんがセッションをやる映画のラストシーンのように見えました。

 もし小川さんと出会わなかったら、たぶん『Breath Less』のラストは変わっていただろうと思います。
 阿佐ヶ谷をロケハンして廻っているときのことでした。駅のすぐそばのJazz Bar クラビーアを下見させてもらいました。開店前の店を訪ねると、マスターの山川さんはピアノを弾いておられました。ひととおり店内を見せていただいてお暇しようとして、ぼくは、ふと思いついて山川さんに声をかけてしまいました。
「あの、路上でホームレスがアルトサックスを吹いている、というシーンがあるんですけど、ソロで吹いてほしいんですけど、どなたかいい人知りませんか」
 ずいぶん失礼なものの聞き方をしたものだと、言い終わらないうちに後悔しました。
 山川さんは一瞬視線を落とし、一枚のCDをプレーヤーにセットしました。
「こういうの出してる人いるんだけど、どう?」
 重く沈み込んだアルトサックスの音色、哀しみの淵に足を捕られていながら、しかし旋律はけして諦めていない。わずか1分24秒のソロ曲に耳を傾けながら、いまぼくは『Breath Less』の主題曲と出会っている、と感じました。

 通常、映画音楽は、撮影が済み、編集がほぼ終わりかけたころ作曲家と打ち合わせに入ります。だからまだ撮影してもいないロケハンの途中に「主題曲はこれだ!」と思うことなんかまずありません。むしろ先走りして決め込んではいけないというのが監督としての鉄則であろうと思います。
 ところが出会ってしまったんですね。
『Into Somewhere』と題されたそのCDを山川さんから譲っていただき、その日のうちに小川高生というアルトサックス奏者に出演依頼(というより出演強迫かな)の電話をかけてしまったのでした。
 その後、『Make A Difference』というアルバムから1曲使わせてもらうことになりました。映画の流れで言うと、冒頭シーンで流れている曲が『Between The Sheets』(なんちゅうタイトルだ!?)、中盤のクライマックス、夜の驟雨をよけながら筒井くんが聴いているのが『Into Somewhere』です。

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コメント

いいですね!阿佐ヶ谷のJazz Barに行ってみたい。
昔、大人ぶった主人に上野のジャズ喫茶に連れて
行かれ、?な感じでした。
3年前に、息子(勤務地のいわき市から駆けつけて)と
横浜のモーション・ブルーに「島 健トリオ」を聴きに
行った事があります。ドラムの山木秀夫さんの応援で
一番前のテーブルで二人でうっとりと聴いてました。
演奏してるご本人たちが凄く楽しそうで良かったですね。
青山のブルーノート東京にも、何回かミュージシャンの
応援で行きましたね! 相棒は、家でCDをかけてます。

投稿: メイママ | 2006年3月19日 (日) 10時22分

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