2010年7月 6日 (火)

朗読ライブ

 朗読ライブをやってみようと思う。
 いまはもうすっかり埋もれてしまって、読まれることのなくなった近代文学の名作を、若い俳優たちに読んでもらう。
 第一弾は、吉田絃二郎著「清作の妻」
 ――ありふれた女と男のありえない愛のかたち。
 ふんだんに盛り込まれた情景描写も美しい。
 読み手は、女優・河内浪江。
 100年前の女の半生を、持ち前の好奇心でみごとに読み描いてくれる。
 真夏の夜の文芸三昧。不思議な体験をしにいらしてください。

  朗読ライブ Live Readings vol.1

  「清作の妻」(吉田絃二郎著)
  朗読:河内浪江

  7月24日(土)・25日(日)
  開演:19:30~ (間に15分間休憩、終演予定21:20ごろ)
  会場:茶子(銀座7丁目)
  料金:2600円
  予約・問い合わせ: info@akugare.com


 01

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年6月12日 (土)

読書会第3回

 読書会「若山牧水を読む」の第3回を、6月26日(土)に開催します。
 いよいよ利根川の奥へ、足を踏み入れていきます。

 会員は随時募集しています。
 途中からでも充分面白く読めますよ。

 お問い合わせは、info@akugare.com

  澄みとほる冬の日ざしの光あまねくわれのこころも光れとぞ射す  牧水


Photo

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年4月27日 (火)

牧水読書会第2回

 読書会「若山牧水を読む」第2回を、5月22日(土)に開催することにした。
 当初、毎月第3土曜日に固定するつもりだったが、会員の方々の都合もあり、その都度来月の予定を伺ってもっとも集まりやすい土曜日にすることにした。ぼくが「茶子」を借りられるのは土曜と日曜しかないので、土曜日はなかなか替えられない。

 親しい友人からこんな質問を受けた。

1.若山牧水のことをまったく知らないが、それでも読書会に参加できるのか。
2.読書会と言うからには本を朗読させられるんだろうけど、読めない漢字があるから恥ずかしい。

 この友人に限らず多くの方が危惧されていることかもしれないので、この場で答えます。

1の質問について――
 若山牧水のことを知らないからこそ参加してほしいです。
 知識を自慢する会ではけしてありません。牧水の歌、人間性に触れるチャンスと捉えていただけるとうれしいです。

2の質問について――
 すべての文章をぼくが読みます。そして解釈や説明を加えます。
 そのうえで、みなさんの疑問や意見、感想などをうかがいますが、必ず発言しなければならないということではありません。でも牧水は面白いですから、きっとおしゃべりしたくなりますよ。

 じつはぼくも読めない漢字がたくさんあって、読書会の前日には漢和辞典と国語辞典のお世話になっております。地名や人の名前は殊にむずかしいですね。
 読めない漢字があることは恥ではないと考えます。恥があるとすれば、読めるつもりでいることでしょう。いつかの首相のように「未曽有」を“みぞうゆう”と誤読して開き直られるのは困るけど、「廉価」を“けんか”と読んだ知人がおりましたが、これなどは可愛いもんです。

 というわけで、牧水読書会は随時会員募集しております。
 お問い合わせ、お申し込みはメールでお願いします。

  きゆうとつまめばぴいとなくひな人形、きゆうとつまみてぴいとなかする 牧水

 Photo

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年4月19日 (月)

読書会第一回の報告

 4月17日(土)、読書会「若山牧水を読む」第一回をやりました。
 出席者は、3名(Wさん、Tさん、Kさん)。
 まずテキストと資料計7点を渡し説明。大正7年11月の上州から信州への旅を読むことにしました。この旅は、牧水が旅を思い立ち、計画を立て、その計画を変更し、また肝心の旅費をどう工面したかがよく分かる作品です。そして何よりも、牧水の紀行文のなかで、ぼくが最も好きな作品なのです。ひとつの旅が五編の紀行文に書き分けられているので、それを一気に読むことにしました。加えて、この旅の途中で書いた書簡、短歌にも目を通し、旅を立体的に捉えることにしました。

 つぎに牧水のキーワードである“あくがれ”について説明しました。
 啄木はあこがれ、牧水はあくがれ・・・、牧水が啄木の歌集「悲しき玩具」の出版に努めたこと、臨終に立ち会ったことなどもお話ししました。

  初夏の曇りの底に桜咲き居りおとろへはてて君死ににけり  牧水

 この13日は石川啄木の祥月命日でありました。
 歌は、詞書(前文)が添えられる場合が多いように、背景や歌人のその時の生活状況などが分かるといっそう深く読めるので、代表作についてはそれらを探りながら読んでいくことにしました。

 説明しておきたいことがたくさんあって、本題の紀行文を読み始めるまえに時間を食ってしまったけれど、まあ、最初なので仕方がないかと思いつつ、もう一つ前口上。
 それは旅支度、服装、履き物についてです。牧水は草鞋(!)で旅をすることをこよなく愛しました。このことについてはいずれ牧水の随筆を参考資料にとりあげるつもり。
 たくさん取りそろえて携行したに違いない陸軍参謀本部の地図(五万分の一と二十万分の一)については、国土地理院が復刻版を出しているので、大正5年の地図をお見せしました。

 この時点で終了予定時刻の16時に迫っていたけれど、少しでも本題の紀行文を読んで終わりたかったので、延長して7ページほど読みました。ぼくが朗読し、古い言葉遣いや表現について逐一解釈を加えながら進めました。朗読は下手くそだけど、ぼくの解釈は面白かったんじゃないだろうか、と勝手に自己陶酔的判断。次回もこの形で進めます。
 16時30分、終了。珈琲を飲んで17時半ごろ解散。

 次回は5月の第三土曜日を予定していたけれど不都合な方がおり、特に第三土曜日でなければならない理由はないので、みなさんのスケジュールを調整し、5日ある土曜日のいずれかに決めることにしました。
 決定次第、このブログでもお知らせします。
 また、次回から参加されてもまったく出遅れではありませんので、ぜひぜひ、ふるって参加してください。
 参加申込みと問い合わせは、メールでお願いします。

  旅人のからだもいつか海となり五月の雨が降るよ港に  牧水

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年4月16日 (金)

Jazz Live 第5弾

 ジャズ・ライブをやります。第5弾です。
 5月3日憲法記念日です。
 大晦日の年越しライブで好評だった小川さんと澤田さんの2アルトサックスです。

  ■5月3日(祝) Jazz Live vol.5
   2アルト・サックス
   小川高生+澤田一範 alto sax duo

   開演時間 1st stage 20:30~
          2nd stage 22:00~ (入れ替えなし)
   ライブチャージ \3,000.(1ドリンク付)
   会場 茶子(銀座7丁目)

 ご予約とお問い合わせは、メールでお願いします。
 たった10人でミュージシャンを独占する贅沢な一夜です。
 ぜひ、ぜひぜひ。   


Live05

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年4月13日 (火)

あくがれて行く

 読書会「若山牧水を読む」が今週の土曜日に迫り、あたふたと準備に追われている。
 あれも見せたい、これも読んでほしいと提示したい資料が山ほどあるのだが、いっぺんに渡したのでははじめて牧水に触れる会員の皆さんにとっては情報過多になるだろう。慌てず焦らず、少しずつ少しずつと自らに言い聞かせつつコピーをとり、パソコンに溜め込んだノートをプリントアウトしている。

 今日現在、入会の申込みがあったのは3名だ。
 多いとも少ないともいえる人数だが、そんなことはどうでもいい。とにかく読書会を始められることがありがたくて、うれしくてしようがない。
 これを機に、若い友人Tさんの勧めで独自ドメインを取得した。

  akugare.com

 これがぼくのドメインだ。
 akugareはもちろん牧水のキーワード“あくがれ”からもらった。

  けふもまたこころの鉦をうち鳴しうち鳴しつつあくがれて行く  牧水

 たぶんぼくは一生、この歌を詠みつづけていくのだろう。
 ジャズ・ライブも来月から毎月1回やるつもりでいる。
 朗読ライブも企画中で、1回目の出し物と朗読者は決まって、いまは朗読者のスケジュールを調整してもらっているところだ。近々発表できるだろう。
 これらもすべて、ぼくにとっては「あくがれて行く」ことの一部なのだ。

  われ歌をうたへりけふも故わかぬかなしみどもにうち追はれつつ  牧水

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月 2日 (金)

牧水読書会を始めます

 4月です。
 新しいことを始めるのによい季節です。
 読書会「若山牧水を読む」4月17日(土曜日)より始めます。

 牧水とはどんな人だったのか――。
 どんな旅をしたのか――。
 そしてどんな歌を詠んだのか――。
 そんなことがひととおり分かる読み方をします。
 ぼくなりの解釈も披露します。

 実をいうと参加者はまだわずかなんですけれど、たとえひとりでも17日から始めます。
 毎月第3土曜日に連続して行います。
 でも途中から参加しても分かるようにケアします。
 資料のコピーなどを準備しなければなりませんので、参加してみようかなと思われる方は前日(16日)までにメールをください。
 多くの方の参加を待っています。ぜひぜひ。

  海山のよこたはるごとくおごそかにわが生くとふを信ぜしめたまへ  牧水


  ■参加申込み、お問い合わせはお気軽にメールをください。

 

Photo

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月 8日 (月)

読書会をやりませんか

 読書会とは、ひとつの作品をみんなで読みあい、感想を述べあう会です。
 人の感想や意見を聞くことによって、よりいっそう理解を深めることができます。また、これまで読むのを躊躇っていた作家や作品に触れるチャンスでもあります。

 殊に古典や近代文学には、慣れない言いまわしや読めない漢字が使われていて、読むだけでも一苦労、つい途中で投げ出してしまったりしがちです。
 でも、読めない漢字や慣れない言いまわしに困るのは恥ずかしいことではありません。投げ出さないで、根気強く触れていくことで、それらは意外と容易に克服できます。辞書を引くのも楽しいものです。

 ぼくは5年ほど前に若山牧水と出会い、いっぺんに虜になってしまいました。
 しかし現実に、いまここに牧水がいたとするなら、はたして親しい友人になれたかどうか、はなはだ怪しいです。なぜなら性格的に、ぼくは彼と合わないだろうと思うところが多々あるからです。文芸作品だからこそ、性格的な違いがかえって魅力となるのかもしれません。

 牧水は、面白いです。もっと多くの人に彼の作品に触れていただきたいと願ってやみません。
 そこで「若山牧水を読む」という読書会をやろうと思いつきました。
 牧水の母校、宮崎県の東郷小学校では、毎朝登校してきた子供たちが牧水の歌を読誦(とくしょう)していると聞いて、キャメラを持って見に行ったことがあります。

  光無きいのちの在りてあめつちに生くとふことのいかに寂しき

 全校生徒、わずか20名あまりでしたが、子供たちが一斉に声を張り上げて歌い出したとき、ぼくは身震いするほど感動しました。
 また吾妻渓谷では彼が渡ったという吊り橋を探しましたが、吊り橋の時代はとうに終わっていて見つけられませんでした。大正7年11月20日、その吊り橋に胡座をかいて、渓流を見下ろしながら、彼は酒を飲んだのです。そこへ若者が通りかかると、牧水は「いっしょにやりませんか」と親しく声をかけ、2人で酒を酌み交わしました。

  おのが身のさびしきことの思はれて瀧あふぎつつ去りがたきかも

 この読書会では、牧水の紀行文を中心に読みたいと考えています。
 紀行文の中に、彼の人柄がよく顕れているからです。彼の人となりを知ることで、彼の詠んだ歌をいっそう深く味わうことができます。
「今日」が「けふ」だったり「蝶々」が「てふてふ」だったり、初めはなかなか厄介ですが、すぐに慣れて、笑ったり、切なくなったり、感動したりできるようになります。それだけの魅力に溢れた牧水です。

 詳しくは、チラシ(↓)をご覧ください。
 これを機に、若山牧水に出会っていただきたいと願います。
 分からないこと、不安に思うことがありましたら、いつでもメールをください。この記事にコメントとして書き込んでいただいてもけっこうです。


Photo

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年3月 2日 (火)

満員御礼、です。

 27日のジャズ・ライブに来てくださった方々、ありがとうございました。
 おかげさまで満席でした。
 素晴らしい音楽を堪能していただけたものと自負しております。
 といっても勿論、演奏したのはぼくじゃありません。
 小川さんのアルトサックス、ちょいとハスキーな音色がたまりません。
 吉田さんのウッドベース、心地よく身体が揺れました。

 そこで今日は、牧水ではなくエリック・ドルフィーの言葉をひとつ――

  When you hear music,after it's over,it's gone in the air,
  You can never capture i
t again.

 みなさまそれぞれに解釈してみてください。
 ぼくの友人Fくんは、「これって、一期一会ってことですよね」と言いました。

 ライブ、またやります!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年2月11日 (木)

2.27 JAZZ LIVE

 2月27日(土)のジャズ・ライブの詳細を決めましたのでお知らせします。

  ■小川高生デュオ・ライブ
  
   期日 2月27日(土)
   出演 小川高生(as) + 吉田豊(bs)
   演奏時刻 1st stage  20:00~
          2nd stage  21:30~
             *入れ替えはありません。2ステージ楽しんでください。
   ライブ・チャージ 2,800円 (1ドリンク付)
   会場 銀座・茶子
             *新橋駅銀座口より徒歩5分ほど。
               地下鉄の5番出口からが便利です。
               詳しくはチラシ掲載の地図をご覧ください。


 タイトルに「2.27」と書いて思い出したのですが、「二・二六事件」の翌日ですね。74年前のこの日、雪の積もった帝都はクーデターの最渦中にあったのですね。
 本日、建国記念日の東京は、雨がいまにも雪に変わりそうな天候で、咲きそろった梅が少々気の毒であります。

  うしろすがたのしぐれてゆくか  山頭火

 このところ山頭火に浮気気味なので牧水も一首。

  なにゆゑに旅に出づるや、なにゆゑに旅に出づるや、何故に旅に  牧水

 

  Live27feb

| | コメント (8) | トラックバック (0)

«ライブと読書会とDVD